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ためになるカモ!?

Vol.19 夏バテのダメージどう回復する?

©すしぱく

まとめ
  • 今年の猛暑、「夏バテ」のダメージが心配される。
  • 普段から「夏バテ」しないよう生活習慣の見直しが重要。
  • 夏に受けた肌や髪へのダメージは、食事や睡眠の質改善で解消を。

今年の猛暑、まだまだ続いていますが、みなさんは「夏バテ」などしていませんか?夏バテは「暑気あたり」ともいって、全身がだるい、食欲がわかない、胃腸の調子が悪い、夜眠れない、などの症状が現れます。筆者も毎年9月中旬以降体調を崩すことが多く、体調管理には例年気を付けているのですが、最近の気温の高さは尋常でなく体調を整えるのはそう簡単ではありません。

特に公共交通機関や建物の中はかなり冷房が効いており、外気温との温度差が10度以上もあることはざらです。汗をかいた体が一気に冷えて具合が悪くなった経験は誰しもあるでしょう。またエアコンの冷気が長時間体に当たるのも良くありませんが、これはどうしようもないですよね。

夏バテの原因

夏バテの原因としては、以下の3つが挙げられます。

  1. 体内の水分・ミネラル不足
  2. 暑さによる食欲低下
  3. 外気の暑さとエアコンによる屋内の冷えの繰り返し

それぞれ、脱水症状、食欲不振、自律神経の乱れを引き起こしますから、要注意です。自律神経は、意思と関係なく体内のバランスを保つ働きを持っています。体温が上昇したら汗をかいて下げたり、運動時に心臓の動きを活発にしたり、ものを食べると胃腸を働かせたり、必要なホルモンを分泌させたりする、とても大切な神経なのです。
この自律神経の働きが乱れると、めまい、肩こり、頭痛、手足のしびれや痛み、冷え、ほてり、動悸、下痢、便秘、不眠などのいわゆる「夏バテ」の症状が出てきます。さまざまな症状が同時に起きる場合もあるので、普段から対策を取ることが必要になってきます。

夏バテしないために

夏バテ対策の王道として以下の4つを上げます。

  1. 水分補給
  2. 冷えすぎに注意する
  3. 睡眠をしっかり取る
  4. 一日3食栄養を取る。

どれも当たり前のことですが、意外と守れないもの。各自工夫をしながら普段の生活で出来る対策を取りたいもの。筆者は冷えすぎ防止で、すぐ羽織れる薄手のパーカーとダウンのひざ掛け、それにスカーフを持ち歩いています。スカーフは交通機関などで首筋にエアコンの冷風が吹き付けられるようなときに重宝します。

さて、「余りの暑さに食欲が落ちた」という方は、栄養不足による肌荒れや紫外線によるシミなどの影響が心配ですね。「 男性も必見!春からの紫外線対策」でも紹介しましたが、紫外線は美肌の大敵!新しい肌に生まれ変わるには1カ月以上かかります。まさに9月は7、8月の“夏のツケ”が最も出やすい時期なんです。

ダメージを回復するインナーケア

夏に受けたダメージを回復するために、まず必要なことは、回復効果のある栄養素を摂取することです。最も必要な栄養素は肌の細胞を構成するタンパク質。そして、肌のかさつきを予防するビタミンA、皮膚や粘膜を健康に保ち、代謝を促進させるビタミンB2、B6、シミの排泄を促すビタミンC、活性酸素から体を守ってくれるビタミンEなども積極的に摂るとよいとされています。どんな食べ物に含まれているかは下図を参照して下さい。

図)ビタミンを多く含む食品
図)ビタミンを多く含む食品

出典)独立行政法人環境再生保全機構

もう一つ必要な栄養素は良質な油。ダメージを受けてしまった肌のたるみやシワを予防する働きがあるといわれています。普段の食事に、さんま・いわし・さば・マグロなどに含まれるオメガ3脂肪酸注1)や、しそ油・オリーブオイル・アボカド油など良質な油を取り入れると、酸化の進行を防ぐことが出来るようです。

とはいえ、食生活を変えるのは簡単ではありません。毎日できることから少しずつ見直していけばよいのではないでしょうか。必要とあれば市町村の保健所や保健センター、スポーツジム等にいる管理栄養士さんに普段の食生活をチェックしてもらい、アドバイスをもらうことも一つの方法だと思います。

写真)アボカド
写真)アボカド

©six-cube

そして、肌のターンオーバー(新陳代謝)に欠かせないことは、良質な睡眠です。まずは部屋の温度や湿度を最適に保つことが重要。時々布団乾燥機で寝具の湿気を取ったり、エアコンのタイマーの”入り・切り”機能を上手に使って寝るまで部屋の温度を涼しく保つと同時に朝方室温が上がる前にスイッチが入るようにしたり、睡眠に快適な環境を保つようにしましょう。

また、朝すっきり起きられないという人は睡眠のサイクルを見直すことで改善できるかもしれません。最近では、眠りの浅い「レム睡眠」(注2)を感知し、快適に起きられるタイミングでアラームを鳴らしてくれるスマホアプリがありますので、利用してみるのもいいと思います。

秋こそ大切な、スカルプケア

夏のダメージを受けているのは顔だけではありません。頭皮も立派な肌の一部。しかし、顔よりも無防備な状態で紫外線にさらされていたはず・・・。夏は、汗などで髪の毛が湿気を浴びているので、意外とダメージは気にはなりません。しかし、秋になり気温が下がると同時に「急に髪がパサついた感じがする」「頭皮のフケが気になる」といった夏の紫外線のダメージが顕著に出始める方が多いのです。

頭皮も日焼けをすると、他の皮膚と同じように赤く炎症を起こしたり、角質が大きなフケとなってはがれ落ちたりします。紫外線はキューティクルを傷つけたり、皮脂を酸化させ毛根を委縮させるため、抜け毛・薄毛の原因にもなると言われています。特に女性の方は頭皮の日焼け防止に分け目を時々変えるとよい、と美容師の方が言ってました。

また、日焼けをした頭皮は肌と同じように保湿が大切。紫外線を多く浴びた日はシャンプーも弱めのアミノ酸系のシャンプーにしてみてはどうでしょう?髪の毛のケアは流さないタイプのトリートメントをつけてから、しっかり乾かすようにすることでダメージを回復させることができるそうです。ただし、ヘアケア製品は髪や頭皮のタイプによって合う合わないがありますから、美容院でよく相談して選びましょう。また、水ぶくれができるなど、頭皮の状態がかなり悪くなってしまったら、皮膚科の受診をお勧めします。

とにもかくにも、インナーケアで夏のダメージをリセットし、食欲の秋に備えたいですね。

  1. オメガ3脂肪酸
    オメガ3系脂肪酸(オメガ3)は多価不飽和脂肪酸の一種で、身体のさまざまな機能に重要です。オメガ3の一部は、脂肪の多い魚や貝類・甲殻類などの食品に含まれています。別の種類のオメガ3は植物油に含まれています。
    3種類の代表的なオメガ3系脂肪酸はαリノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)です。米国の食事における主要なALA源は植物油、特にキャノーラ油および大豆油です。亜麻仁油は大豆油やキャノーラ油よりもALAが豊富ですが、一般的ではありません。ALAは、通常少量が体内でEPAやDHAに変換されます。EPAおよびDHAは脂肪の多い魚(サケ、マグロ、マスなど)や貝類・甲殻類(カニ、ムール貝、カキなど)などの海産物に含有されています。
    オメガ3系脂肪酸は、筋活動、血液凝固、消化、生殖能力、細胞の分裂および成長など多くの身体機能にとって重要です。DHAは脳の発達および機能にとって重要です。
    (出典:厚生労働省「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「統合医療」情報発信サイト
  2. 「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」
    レム睡眠は、睡眠中眼球が動いている眠りの浅い状態。ノンレム睡眠は、眼球は動かず、ぐっすり寝ている状態をいう。
参考)
農林水産省 「食育について」
日本気象協会「頭皮は顔の3倍の紫外線をあびている!」
一般社団法人日本臨床内科医会「自律神経失調症」
日本医師会「あなたを応援健康の森へようこそ」
安倍宏行 Hiroyuki Abe
安倍 宏行  /  Hiroyuki Abe
日産自動車を経て、フジテレビ入社。報道局 政治経済部記者、ニューヨーク支局特派員・支局長、「ニュースジャパン」キャスター、経済部長、BSフジLIVE「プライムニュース」解説キャスターを務める。現在、オンラインメディア「Japan In-depth」編集長。著書に「絶望のテレビ報道」(PHP研究所)。
株式会社 安倍宏行|Abe, Inc.|ジャーナリスト・安倍宏行の公式ホームページ
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