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ためになるカモ!?

Vol.22 意外!省エネイルミネーション事情

写真)イルミネーションで飾られた家(福井市K様宅)
提供)e-Lightscape

まとめ
  • 年末、イルミネーション真っ盛りで、気になる電気代。
  • 最近はLEDタイプのライトが主流。LEDの消費電力は白熱電球の6分の1。
  • LEDタイプのイルミネーションで、電気代も大幅減。

年末になると、街を彩るイルミネーション。眺めていると余りの美しさにうっとりしてしまいますね。でも、こんなにたくさんの電球が使われていて、ものすごく電気代がかかっているのでは・・・?なんてつい考えてしまいませんか?

自宅にイルミネーションを飾りたくても「電気代がかさむだろうな。」と思って、二の足を踏む人もいそうです。今回はそんなイルミネーション最新事情を調べました。

イルミネーションにかかる電気代

イルミネーションにかかる電気代は:
商品のkW数× 1日使用時間× 月間点灯日数 × 電力量料金(kWh)
で計算できます。

今回は、電力量料金を25円/1kWh(注1)として計算します。

庭の大きな木をクリスマスツリーのように装飾するケースを考えてみます。専門店で販売されているストリングライト(細いコードに多数の小ライトが付いているタイプのライト)10メートルの消費電力は9W/本です。

毎日午後6時から10時まで4時間点灯するとしてひと月の電気料金を計算してみると:
0.009kW × 4時間 × 30日 × 25円/kWh = 27円
となります。

画像)ストリングライト10メートル
画像)ストリングライト10メートル

出典)e-Lightscape

大きな木に巻き付けるとなると20本程度は必要となるので、
27円 × 20本 = 540円
1ヶ月あたり540円でゴージャスなイルミネーションが楽しめます。

写真)高さ5mの大きな木に20本のストリングライトを設置した様子
写真)高さ5mの大きな木に20本のストリングライトを設置した様子

出典)e-Lightscape

そして一軒家全体をイルミネーションで飾るケースですが、下の写真の例ですと、先ほどのストリングライトの他、ロープ・ネット・つらら・カーテンタイプを用いてます。約4mの樹木にはホワイト・イエロー・ブルーの3色のストリングライト各3本ずつ使用、グリーンとレッドで光っている椅子はロープライトで縁取っています。ベランダや軒下にはカーテン・つららタイプを使用しています。

この家の例ですと、
0.392kw × 4時間 × 30日 × 25円/kWh = 1,176円
となります。

写真)福井市K様宅
写真)福井市K様宅

提供)e-Lightscape

安いのはなぜ?

ランニングコストが意外と安いと思われませんでしたか?実際ひと昔前は今よりだいぶ高く、豪華なイルミネーションで家を飾っているお宅は、「電気代を節約するため、家の中は真っ暗にしている」なんて笑えない話もありました。

こんなに電気料金が安くなったのはなぜでしょう。答えは、LEDタイプのイルミネーションが主流になったからです。白熱電球の消費電力は54W/本に対し、電球型LEDランプの消費電力は9W/本とわずか6分の1ですから、電気代を大幅に安く抑えることができるのです。

最近はソーラータイプのイルミネーショングッズも販売されており、これらをお庭やベランダに幾ら飾っても電気代は0円!環境にも、お財布にも優しいですね。

写真)ソーラーLEDライト(スティックリス)
写真)ソーラーLEDライト(スティックリス)

出典)ニトリ

そろそろ師走。街中でイルミネーションを見ることが増えるでしょう。華やかなイルミネーションスポットに行くのも素敵ですが、忙しくてなかなか行けなかったり、人混みに行くのが億劫になったりする人も多いと思います。そんな時、自宅でイルミネーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。節電型LEDライトで自宅の窓を好みの色に飾り付けるだけで、寒い晩、家路がちょっぴり楽しみになりそうです。

写真)年末恒例イルミネーションに輝く沿道の木々(東京都表参道)
写真)年末恒例イルミネーションに輝く沿道の木々(東京都表参道)

出典)江戸村とくぞう

  1. 電気料金算出は、120kWhをこえ300kWhまでの場合の1kWhあたりの値段を参考(中部電力)とした
安倍宏行 Hiroyuki Abe
安倍 宏行  /  Hiroyuki Abe
日産自動車を経て、フジテレビ入社。報道局 政治経済部記者、ニューヨーク支局特派員・支局長、「ニュースジャパン」キャスター、経済部長、BSフジLIVE「プライムニュース」解説キャスターを務める。現在、オンラインメディア「Japan In-depth」編集長。著書に「絶望のテレビ報道」(PHP研究所)。
株式会社 安倍宏行|Abe, Inc.|ジャーナリスト・安倍宏行の公式ホームページ
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