- まとめ
-
- 化石燃料とは数億年も前の植物や微生物の死骸が燃料になったもの。
- 化石燃料の利点は「使いやすさ」。
- デメリットは限りある埋蔵量とCO2の排出
化石燃料のもとは「植物や微生物の死骸」
化石燃料とは、植物や微生物の死骸が長い時間をかけて燃料となったもので、石油、石炭、天然ガスなどがあります。いわゆる化石にはならず、燃料になる理由は、地中の圧力や高熱の影響で化石になるはずの死骸が変質して、燃料になったものと考えられています。
出典:東京ガス
化石燃料の利点は「利便性」にあり
私たちの生活に欠かせない化石燃料。その利点はなんと言っても様々な用途に使えることです。例えば、石油はガソリンや灯油、そしてプラスチックの原料になりますし、石炭と共に発電の燃料となります。また、天然ガスは発電と家庭用に使われています。これらの化石燃料は工業化が進んだ200年ほど前から人類がもっとも使ってきたエネルギー資源であり、今でもエネルギー源全体の90%近くを占めているのです。
デメリットは限りある埋蔵量とCO2排出
そんな利便性の高い化石燃料ですが、取れる量には限界があるとみられることと、燃焼すると二酸化炭素を多く排出するなど、デメリットもあります。
ではこの化石燃料の「取れる量」とは具体的にはどれぐらいなのでしょうか?これは「エネルギー資源確認可採埋蔵量」(図1)からイメージすることができます。この図は、それぞれの資源の確認されている埋蔵量を現在のペースで生産した場合に採掘できる期間を表しています。
これによると、石炭とウランの埋蔵量が約100年、石油、天然ガスは50~60年ほどと、どの資源もいずれは無くなると見られています。化石燃料にはこのように限りがあるため「枯渇性エネルギー」とも呼ばれています。
- ※ウランの確認可採埋蔵量は費用130ドル/kg未満
- ※可採年数=確認可採埋蔵量/年間生産量
- 出典)中部電力「エネルギーと原子力」
また、化石燃料は、燃焼すると地球温暖化の原因の1つとなる二酸化炭素(CO2)を排出します。産業革命以降、世界各国は膨大な化石燃料を燃やして来たため、大気中のCO2濃度は増え続けています。
このような化石燃料のデメリットに対抗するため、近年では水力、太陽光、風力などの再生可能エネルギー、つまり非化石燃料による発電方法が開発されていますが、日本での普及はまだ始まったばかりです。したがって、東日本大震災以降ほとんどの原子力発電所を停止している我が国の主要な発電エネルギーは化石燃料がメインとなっているのです。
Recommend Article / おすすめ記事
RANKING / ランキング
SERIES / 連載
- ためになるカモ!?