出典) pixabay by PIRO4D
- まとめ
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- 新型コロナウイルスによる自粛生活長期化で、電気代などがアップ。
- 家電製品の使用方法を見直すだけで、消費電力量を抑えられる。
- 最新家電製品、10年前と比べ省エネ性能大幅向上、買い替え検討も。
新型コロナウイルス感染症の拡大で、自粛生活の日々が続いている。家にいる時間が伸び、必然的に電気やガスの消費も増えているだろう。これから暖かくなり、エアコンを使用する機会も増えてこよう。
今こそやりたい色々な省エネ術を紹介する。
使用方法を見直す
▶フィルターを清掃する
梅雨入りを控え、除湿や冷房と、これから出番が増えるエアコン。少し掃除するだけでかなり省エネ効果が期待できる。
フィルターや内部が埃などで汚れていると、風力が損なわれる。フィルターが目詰りしているエアコン(2.2kW)とフィルターを清掃したエアコンを比較すると、年間で電気31.95kWhの省エネとなり、約860円の節約となる。(資源エネルギー庁調べ)
清掃頻度は2週間に1回が適度だとされており、冷房時は4%、暖房時は6%の消費電力削減に繋がるといわれており、馬鹿にならない。
また、室外機の周りに物が置いてあると、エアコンの効率が下がる。整理整頓を心がけ、吹出口の近くに物を置かないようにしたい。
出典) flickr by haru__q
フィルター掃除はエアコンだけではない。家の中の家電にはフィルターが付いているものが意外と多い。空気加湿清浄機やロボット掃除機、浴室乾燥機や洗濯乾燥機などにもフィルターがついている。これらをこまめに掃除することで電気代の節約につながるだろう。
▶製品の効率をアップさせる
冷蔵庫の中はどうだろう?ついつい買いだめして庫内がパンパンに詰まっていたりしないだろうか?冷蔵庫の中にものを詰め込み過ぎると、冷蔵効果が低下することが知られている。
常温保存のものや未開封の瓶や缶詰を冷蔵庫に入れていたり、「とりあえず保存」したものを放っておいたりしていないだろうか?冷蔵室を詰め込んだ場合と半分にした場合を比較すると、電気代は年間43.84kWh省エネで、約960円節約できる。(一般財団法人省エネルギーセンター)
また、シンプルだが結構効果があるのが各家電の温度設定の見直しだ。
・ エアコン
冷房時に温度を1℃上げると年間30.24kWh(約820円)、暖房時は1℃下げると年間53.08kWh(約1,430円)の電力削減になる。(環境省より)資源エネルギー庁は、夏は28℃、冬は20℃を目安にすることを推奨している。
・ 温水洗浄便座
温水洗浄便座の世帯普及率は約80%に達している。春になり気温も上がってきた。お湯や便座の温度の設定は変えているだろうか。洗浄水の温度は低めに設定することが勧められている。また、蓋は閉めた方がそうでない時と比べ、年間34.9kWh、値段にすると940円節約できる。(資源エネルギー庁調べ)
・ 炊飯器
自炊する家庭も増えていると思うが、炊飯器の使い方も見直してみよう。保温時間の短縮が省エネに繋がる近道だ。保温する場合は4時間までが目安とされている。(資源エネルギー庁)
ご飯が余った場合は冷凍保存し、後で食べる時に電子レンジで温め直した方が省エネになる。
その他、色々な家電の待機電力をオフにする、など節電方法はいくらでもある。まずは「小さいことからコツコツと!」だ。
省エネ家電に買い替える
家電製品の使用方法を見直すと同時に、古い家電は思い切って買い替えることで、大幅な省エネが実現できる。まずは、消費電力量の大きい冷蔵庫。冷蔵庫の消費電力量を2007年型と2017年型で比較してみると、なんと約50%も省エネになる。
出典) 一般社団法人 日本電機工業会
また、下のデータをみてみると、大型冷蔵庫でも消費電力が小さいことが分かる。小型だから省エネとは限らないので、機種毎に消費電力を調べることが重要だ。
温水洗浄便座も、10年間で約20%省エネになっている。
出典) 資源エネルギー庁
エアコンの場合は省エネ率約5%と少なめだが、消費電力量が大きいため、今後買い替えを検討する場合には、ぜひこのデータを思い出して欲しい。
出典) 資源エネルギー庁
出典) 工作2011
LED電球も最近かなり安くなってきた。従来型の電球や電球型蛍光灯を使っているご家庭は、LED電球への交換を検討してみてもいいかもしれない。その消費電力は、一般の電球と比べて約85%も省エネで、一般の電球より約40倍も長持ちするという。(資源エネルギー庁調べ)
出典) 資源エネルギー庁
・ 省エネ家電を選ぶ際の基準
最後に、家電の省エネ性能を調べる時に役にたつ公的な基準があるので紹介する。「省エネラベリング制度」は、省エネ法で定めた省エネ性能の向上を促すための目標基準(トップランナー基準という)の達成度合いをラベルに表示するもので、カタログや製品本体、包装など、見やすいところに表示されている。
トップランナー基準を達成した(省エネ基準達成率100%以上)製品にはグリーンのマークを、未達成(100%未満)の製品にはオレンジ色のマークを表示している。
出典) 資源エネルギー庁
さらに、小売事業者が製品の省エネ情報を表示するための「統一省エネラベル」制度が開始された(2006年10月より)。制度内容は、個々の省エネ性能を表す省エネラベルと共に、市販されている製品の中で相対的に位置づけた多段階評価や、年間の目安電気料金などを製品本体に表示するものだ。エアコン、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、液晶テレビ、電気便座、蛍光灯器具(家庭用)に表示されている(2018年4月現在)。
出典) 資源エネルギー庁
いずれにしても、家電の買い替えはお金がかかる。費用と省エネ効果をよく比較して検討したい。家電は使い方いかんで、意外と節電できる。自粛期間を機に普段なかなか意識しない消費電力量を再確認し、各家庭でどのような省エネができるか話し合ってみたらどうだろう。
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