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ためになるカモ!?

Vol.29 ノーモア着膨れ!スマートに冬を乗り切る防寒具

写真) 光明寺もみじ参道

写真) イメージ図
出典) ぱくたそ

まとめ
  • 冬は「外寒すぎ、中暑すぎ」問題で、防寒着の調整が難しい。
  • 速暖、でも見た目はスッキリ「電熱ベスト」が流行している。
  • 防寒コートは「耐水圧」「透湿性」も重要。

今年は暖冬だと言われている。暖冬と言えど、毎年必ず訪れる悩みの一つが、「外寒すぎ、中暑すぎ」問題である。屋外は10℃を下回る寒さでも、電車や屋内は暖房がかなり効いている。通勤ラッシュの時は尚更だ。満員電車と厚着の相乗効果で異常な蒸し暑さを感じる。ビジネスマンにとってこれほど不快なものはない。12月末日、筆者が乗車する通勤電車の車両内の温度を調べてみたところ、25.2℃だった。まるで夏日である。

今回は、そんな悩みを解決する、快適かつ着膨れしないスマートな防寒具を紹介しよう。

速暖、でも見た目スッキリ

今年の一番のおすすめは、ズバリ、「電熱ベスト」だ。電熱ベストとは、その名の通り電気の力で発熱するベストだ。服の中に電熱線が入っており、充電用モバイルバッテリーから給電する仕組みである。電気毛布のように10秒ほどで暖まりはじめ、その暖かさを保つことができるのが特徴だ。

写真) YZFDBSX 電熱ベスト
写真)YZFDBSX 電熱ベスト

出典)Amazon

写真) YZFDBSX 電熱ベスト
写真)YZFDBSX 電熱ベスト

出典)Amazon

今年は、このウェアが売れまくっているという。例えば、ワークマンの「ヒーターベスト」や、マキタの「暖房ベスト」プライムダイレクトの「スピードヒート」など、多くのブランドが発売している。

写真) マキタ「充電式暖房ベスト」
写真)マキタ「充電式暖房ベスト」

出典)マキタ

バイクや釣りが趣味の方は、「今さら?」と思われるかもしれない。実は、電熱ベスト自体は以前からある製品で、筆者も、5年前に冬のゴルフ用にと思い購入した。しかし、バッテリーが重く、充電が数時間で切れてしまうため、いつの間にか箪笥の肥やしになっていた。
ところが、昨今は技術が進歩し、バッテリーがコンパクトになり、発熱量が大幅にアップして、より使いやすく進化している。さらに、デザインのバリエーションも増え、よりスタイリッシュになった。性別や世代を問わず日常使いとしてもおすすめできる。

この電熱ベストブームの火付け役とも言えるのは、あのワークマン。以前、熱中症対策衣服特集の際も紹介したが、今若い世代を中心としたアウトドア女子に大人気なのだ。前出のヒーターベストについて、ワークマンの担当者に話を聞いたところ、想像以上のブームで生産が追いつかず、ウェブサイトでも購入ができないほどだとのこと。全国各地の店舗在庫もごく僅かだという。

実際にヒーターベストを使っているオフィスワークの女性に話を聞くと、「デザインがスッキリしていて、コートの中でもかさばる感じがない。懸念していたバッテリーの重量も軽く、大きさはクレジットカード程度で気にならない。温度調整が可能なので、屋外では「強」、会社では「弱」、電車の中では「切」といった使い方をしている。オフィスワークなので、冬は特に肩こりや腰痛に悩んでいたが、首から腰全体が温まるので今年は例年より症状が軽い。重宝している。」と話していた。

5年前に購入した筆者のベストとは比べ物にならないほどスマートで驚いた。そろそろ買い替え時かもしれない。

防寒コート購入のポイント

次に紹介したいのは、防寒コートについてだ。みなさんは防寒コートを購入する時、何を基準に購入しているだろうか?厳しい寒さを防いでくれる「防寒性」が一番重要だと思いがちだが、それと同じくらい重要なポイントは、「濡れにくさ」と「蒸れにくさ」なのだ。
その指標になるのが、『撥水』『耐水』『防水』である。

「撥水」とは、表面で水滴がはじかれること。
「耐水」とは、水に強い性質のこと。
「防水」とは、中に水が浸入してこないこと。

商品の濡れにくさは「耐水圧」という数値で表され、この数値が高いものほど、濡れにくくなっている。防寒コートにどこまでの濡れにくさを求めるかは、使用する環境や利用シーンを想定して、それぞれに適したものを選ぶことが大切だ。屋外使用もありうる環境で使う防寒コートをお探しであれば、最低でもしっかり撥水加工がされている耐水圧1,000mm以上のアイテムが良いだろう。

次に、商品の蒸れにくさは「透湿性」という数値で表される。透湿性は、衣服内の水滴にならない蒸気状態の汗を生地が外に出す度合いのことで、生地の素材1㎡あたりに24時間で何gの水分が透過したかを数値で表している。この数値が高いほど蒸れにくくなる。透湿性があるコートのメリットは、雨・風などの外気はきちんとシャットアウトしつつ、内側の水蒸気は外に出すという点だ。この透湿性がない防寒コートを着ているのは、体にラップを巻いているようなものなので、当然蒸れるわけだ。

最近、透湿性と防水を兼ね備えた注目の防寒具は、モンベルの「3in1 トラベル ダウンコート Men's」だ。これに使われている最新のゴアテックスはきわめて薄く、強いフィルム状で、無数の微細な孔があいている。

写真) 3in1 トラベル ダウンコート Men's
写真)3in1 トラベル ダウンコート Men's

出典) モンベル

この孔の大きさは水滴よりもはるかに小さいため、水分や寒気は外から内側に入ることはできない。しかし、微細な孔は水蒸気が通り抜けるには十分な大きさなので、汗の水蒸気を効果的に外に放出する。

図) 素材の特徴
図)素材の特徴

出典) モンベル

防水性が高いとごわついてしまう心配があるが、この商品は、ストレッチ性もあり軽く動きやすい。防水素材独特のシャカシャカ感も少なく、しなやかな感触がビジネスシーンでも違和感がない、と人気を集めている。

「耐水圧」、「透湿性」は、多くの場合、製品のタグに表示されている。移動の電車で、汗でびっしょりという経験をされたくない方は、透湿性を基準に選んでみるのも良いだろう。

室内と屋外の温度差で体調を崩しやすい季節、今年の冬はスマートに、そして快適な服装で、体調管理に気をつけていただきたい。

安倍宏行 Hiroyuki Abe
安倍 宏行  /  Hiroyuki Abe
日産自動車を経て、フジテレビ入社。報道局 政治経済部記者、ニューヨーク支局特派員・支局長、「ニュースジャパン」キャスター、経済部長、BSフジLIVE「プライムニュース」解説キャスターを務める。現在、オンラインメディア「Japan In-depth」編集長。著書に「絶望のテレビ報道」(PHP研究所)。
株式会社 安倍宏行|Abe, Inc.|ジャーナリスト・安倍宏行の公式ホームページ
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